学生時代からモテる人でした。私と付き合い始めたのはバレンタインデーのとき、チョコを渡すと付き合おうかと言われました。

 

そんな彼はバレンタインデーのときに、彼女からチョコを渡されその場で別れ話を切り出したそうなのです。
 
その後に私にあって、チョコをもらい付き合い始めたのです。
 
悪気はなくて、でも行為そのものが悪意に満ちているような人でした。
 
でも、すごく魅力もあったからもてたのでしょう。高学歴で総合商社に勤めていたというのも、彼がモテモテだった秘訣だったのかもしれません。
 
結婚してからすぐに、息子が生まれました。デキ婚ではなくて、ハネムーンベイビーとでもいいましょうか。
 
私たちの結婚生活はすぐに妊娠、子育てと、学生時代から付き合っていたからいいものの、生活感がぬぐい切れないバタバタしたものでした。
 
 
そんな生活にもともと浮気性の彼が我慢できるわけがありません。
 
彼の勤め先が一般職の女性を取らなくなり、派遣社員を取るようになってからますます彼の行動が怪しくなっていました。
 
最初に浮気を発見したのは、彼が会社のノートパソコンを持ち帰ってきたとき。
 
パソコンの扱い方が上手ではなかった彼は下書きフォルダに女性へのメールの下書きを残したままでした。
 
私も「怪しいな」と思ってチェックをしたのですが、案の定「明日から出張なんだ。会えないかな?」と女性に宛てたものでした。
 
 
義母や義父は彼の浮気性を知っていたのですが、「男の人はちょっとくらい遊ぶもの」と特に義母は強く彼の肩を持っていました。
 
 
それも私と彼の仲に亀裂が入る原因だったかもしれません。
 
つまらないことで喧嘩になると必ず、家を車で飛び出し、朝方まで帰ってこない日が何日も続きました。
 
 
怪しいと思って、自分の親に頼み、探偵を雇って調べると、案の定、浮気相手の家にずっと入り浸っていました。
 
 
それでも、形式にこだわる彼や彼の実家は別れ話になると必ず「出来心だった。申し訳ない」と謝ってきました。
 
ある日、息子がインフルエンザにかかり、高熱が上がり、つきっきりの日がありました。
 
お酒を飲んで帰ってきた彼はサッカーを見て、大声で応援をしていました。彼の出す大きな声で息子がビク、ビクっと痙攣しそうになります。
 
頭にきて「静かにしてよ。子どもが心配じゃないの?」と聞くと、「俺も疲れて帰ってきているんだよ。テレビくらい見させろよ」と画面を見たまま答えます。
 
そのときに何かがプチンと切れた音がしました。
 
それから私は着々と準備を始めました。彼の浮気の証拠を集め、家事は完璧にこなし、笑顔で彼を迎えるようにしました。
 
 
私の気持ちをいつも表面的にしかみなかった彼は私の見かけの厚遇に大喜び。
 
そして私はある日、区役所に行き離婚届をもらってきました。浮気の証拠固めはできました。あとは息子を連れて出て行くだけです。
 
 
出て行く日は彼の誕生日を選ぼうと思いました。誕生日は案の定、彼女とと会う約束をしていたようなのですが、私が「家族でパーティーをしよう」と言うと、しぶしぶだったのですが早く帰ってくる約束をしてくれました。
 
 
その日の朝、夫を送り出してから作戦を決行しました。
 
 
朝、急いで息子を実家に預けに行き、戻って来たタイミングで頼んでおいた運送会社に息子の自分のベッド、電子ピアノ、タンス、台所の道具を詰めてもらい、契約していたマンションへ運んでもらいました。
 
最後は丁寧に掃除機をかけて、テーブルをピカピカにふきあげ、そこに離婚届を置きました。
 
 
実家の親も私がいつも泣いているのを知って、「もう帰っておいで」と言ってくれました。
 
 
とりあえず実家の近くのマンションを借りて生活をすることにして、シングルマザーの道を決意しました。
 
帰宅した彼からはひっきりなしに電話がかかってきました。私は一切でずに用意しておいた手紙を投函しました。
 
彼と別れたいこと、今までの浮気を調べていたこと、すごく辛かったこと、などなど。
 
 
彼とは離婚の調停の場で久々に会いました。
 
相変わらず元気そうだった、そしてお洒落なメガネにかえていた彼をみて、どこまで私の復讐の効果があったかはわからないなと感じました。
 
 
ただ、最後だけ、彼に一泡を吹かせることができました。あとは、息子と二人、前を向いて歩いていくだけです。